【NPO法人】改正NPO法で多くのNPOが登記手続き必須!
2012.05.15
従来は、理事全員が代表権を有する者として登記されることになっていました。このため、第三者は実際の代表権の有無を登記簿からは確認できないという問題がありました。
実態としては、多くのNPO法人が「理事長は、この法人を代表し、その業務を総理する。」等を定款で定めており、代表権を理事長や代表理事のみに制限しています。
このような状況を受けて、改正NPO法では、理事の代表権に関する規定が改正されて、代表権の制限が善意の第三者に対抗できるようになりました。同時に、定款で理事長や代表理事のみが代表権を有するとしている場合は、理事長や代表理事のみを登記することになりました。
注意が必要なのは、既存のNPO法人で代表権が制限されているケースです。定款に「理事長は、この法人を代表し、その業務を総理する。」と記載されているNPO法人は登記手続きが必要です。これに該当する法人は、改正NPO法施行(2012年4月1日)から6ヵ月以内(2012年10月1日)に、代表権を持たない理事について、代表権喪失の登記手続きが義務付けられます。手続きを怠った場合は、過料(20万円以下)に処せられることがありますので、注意しましょう。
【確認方法と手続き】
(1)定款に「理事長(代表理事)は、この法人を代表し、その業務を総理する。」との定めがある場合
(2)代表権喪失の登記手続き
必要な書類は以下のとおり。
・特定非営利活動法人変更登記申請書
・定款
・代表権を有する理事を選定した書面
・代表権を有する理事の就任承諾書
※資産総額の変更登記など、ほかの変更登記と同時に申請します。