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【NPO法人設立】アンパイアの団体・UDC

2010.10.05

NPO法人UDC(Umpire Development Corporation)代表の平林岳さんと副代表の内川仁さんとは、スポーツマネジメント会社の元同僚というつながりから、NPO法人の定款変更、役員変更、事業報告書作成について相談を受けました。
そこで、UDCの活動やNPO法人設立のきっかけなどおうかがいしました。

Q. NPO法人UDC(Umpire Development Corporation)を設立しようと思ったきっかけは?
2003年11月に平林代表が中心になって設立しました。
設立メンバーは僕を含めて、ジム・エバンス審判学校の卒業生仲間です。
日本の場合、プロ、アマチュアはじめ、の子どもたちの野球でも、リトル、シニア、ボーイズリーグとそれぞれの団体に分かれていて審判も違います。
オリンピックやWBCなど国際舞台で日本人審判員の活躍する場が増えるなか、グローバルスタンダードな審判技術が必要とされていますが、体系的な審判技術を教える制度が日本にはなかった。
それに、日本での審判員の地位はアメリカに比べて低く、試合の附属物のような存在。
認められるためには、理論的な審判技法を僕たちが提供してトレーニングする必要を感じました。
このバラバラな状態を一体化して、審判員の地位向上と野球の発展を目指してNPO法人を設立したのです。

Q. NPO法人を選んだ理由は?
単純に資金の問題が一つ。
当時は、新会社法施行前でしたから、株式会社を設立するのに資本金が最低1000万円、有限会社でも300万円必要でした(注:現在は最低資本金規制が撤廃されて1円からでも株式会社を設立可能です)。
その点、NPO法人であれば、設立資金は0円から始められます。
二つ目は、NPO法人の設立条件として、団体の会員に収益を分配しないということから、公の利益のために活動しているクリーンなイメージがあります。
審判と監督、選手と審判がお互いを尊重しあうこと、つまりスポーツマンシップに則った審判の養成をするうえで、NPO法人であれば社会的な信用を得やすいと思ったのです。
三つ目は、設立当時NPO法人の申請手続きが簡略化されて追い風に乗っていたということもあります(注:NPO法の正式な名称を特定非営利活動促進法といいます。公益法人を規定した民法34条の特別法として1998年3月に設立、同年12月に施行されました。その後、02年12月に活動の分野が12から17に増えるとともに、申請手続きが簡略化されて、改正法は03年5月に施行されています)。

Q. NPO法人の事務処理はどのように?
組織を立ち上げて7年。毎年、所轄官庁(UDCの場合は東京都)に事業報告書や収支報告書、財産目録などを提出しなければならないと決められているのですが、これがややこしいし細かいし、よくわからないのです。
今までは自己流で手引きを見たり、都に問い合わせたりしながら、格闘してきましたが、提出の時期になるとうっとうしいし、ストレスは溜まるし…。そうしたら、杉さんが行政書士を開業したというので、相談したのです。

Q. 依頼してみた感想は?
とにかく、めんどうな書類作成には頭を悩ましていましたから、「プロに任せてオレがせんでいい」ということで気分的にスッキリしました。
会員から「事業報告などの事務処理はどうなってる?」と聞かれたときに、「きちんと処理しています」と胸を張って言えます。
NPO法人を構成する会員は、とても大事な存在ですからね。
適正な書類作成と手続きは、第三者に対しての信用度につながります(注:定款、事業報告書、貸借対照表などは閲覧書類として市民に公開されます)。
それに、いままで書類作成にかかっていた時間を自分の業務にあてられるわけで、お願いしてよかったです。
こちらが依頼した内容に対して、その後の業務のスケジュールやこちらが用意する資料などを説明してくれたので、安心して任せられました。

Q. 今後のUDCとしての展望は?
設立当初は生意気に思われたり、慣れ親しんだ日本の審判方式と違うアメリカの方式に抵抗を感じるという声もありましたが、今では僕たちの主張がずいぶん浸透してきました(笑)。
それは喜ばしいことなのですが、なかなか若い人たちに広がっていないということがあり、今後の課題ですね。
それから、代表の平林岳がメジャーリーグの審判に挑戦しているのですが、あと一歩のところまできています。
実現すれば日本人初の快挙です。
なんとかその夢を実現してほしいことと、UDCが当初から掲げている審判員の技術と地位の向上をさらに目指したい。
それに、野球をする子どもが減ってきているので、子どもたちに本当の野球のおもしろさを伝えていければ、日本の野球も魅力が増すと思うのです。
そして、将来の夢は「プロ野球の選手」という子どもだけでなく、「野球の審判員」という子どもが出てきたら嬉しいですね。
平林さんの活躍、UDCの発展を願っています。内川さん、インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。

関連サイト
NPO法人Umpire Development Corporation
平林岳プロフィール 

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