【契約】そもそも契約って?
2012.06.11
●契約とは?
切符を買って目的地まで電車に乗る(これを運送契約といいます)、コンビニでお金を払ってお弁当を買う(これは売買契約です)、会社員が会社からお給料をいただいて決められた業務をこなす(雇用契約)など、私たちの生活は契約で成り立っています。
契約は、当事者の一方が「申し込み」をして、相手方の「承諾」という合意があって成立します。たとえば、スポーツ用品店に行ったあなたが「このスポーツウエアをください」と言えば、これが申し込みであり、店員が「かしこまりました」と答えれば、それが承諾となって契約が成立するわけです。
●契約書(書面)は要らないの?
契約は、契約書を交わさずに口約束で行っても、法律上は成立します。契約を成立させるための書面を交わす必要はありません。
では、どうして契約書が必要なのでしょうか?たとえば、こんな経験はありませんか?口約束のあと、時間が経ってから「言った」「言わない」「聞いてない」のトラブルになったり、クレームになったり。こんなとき、事前に、契約の内容を書面に定めておけば、トラブルが起きたとしても、その書面を確認して取り決めたことに従って対応できるので、リスクマネジメントとしても有効なのです。
●契約書のルール
法律上は、公序良俗に反する内容でなければ、原則として形式も内容も自由に当事者間で決められます。これを「契約自由の原則」といって、以下の4つをさします。
(1)契約をする自由、契約をしない自由
(2)契約の相手を選ぶ自由
(3)契約の内容を決める自由
(4)契約の方式の自由
また、民法90条では、賭博や殺人など社会の一般的秩序や道徳観念に反するような(=公序良俗に反する)契約は無効と規定しています。具体的には、報酬と引き換えに犯罪行為を行わせる契約や人身売買に関する契約などがあります。