【スポーツ団体】スポーツ指導者の共同事業とは?
2012.06.12
●共同事業とは?
スポーツ指導者の共同事業とは「2人以上の個人事業主が資産、利益、および損失を等しく共有する事業」(出典: ストレングストレーニング&コンディショニングBook House HD )と定義されるそうです。同じ目的を持った気の合うトレーナー仲間が集まって、施設やスポーツ器具をシェアしながら運営する形態でしょうか。
この共同事業という形態は、設立するにあたって株式会社のように定款をつくって登記をしたり、NPO法人のように所轄庁に申請をして認証を取得するなどのめんどうな手続きは不要です。実際に、共同事業方式で運営をしているトレーナーや、これから始めようとするインストラクターも多いのでは。その際、共同事業の法的特徴を把握したうえで、運営するとよいでしょう。
●法人格がないということは?
共同事業でスポーツ器具をレンタルする契約を結ぶとしましょう。法人格がないので、たとえ共同事業のグループ名があったとしても、そのグループ名では契約ができません。通常、代表者が契約の名義人になるのでしょうが、その場合、レンタルする権利もレンタル料の支払いも、実質的にはその代表者個人が負うことになります。
あるいは、施設などの不動産を購入する場合の不動産登記も、代表者個人または全員の共有財産となります。
●トラブル発生!
仲良く運営できているうちはよいのですが、万が一仲たがいしたときは、大変です。さまざまな権利や財産の名義人になっている代表者が権利を主張して離脱されたら、立ち行かなくなってしまいます。
●そのためには事前に対策を
共同事業のグループ内での権利や財産について、あらかじめきちんと話し合っておくといいですね。どのように管理するのか、権利や財産を移転する場合はどうするのかなど、細かく取り決めて全員が合意したうえで書面化するわけです。