【NPO法人・一般社団法人】認定NPOと公益社団法人の比較
2011.08.23
認定NPO法人制度は、公益性が高いかどうかを
(1)パブリックサポートテストをクリアしているか
(2)活動のメインが共益的な活動でないか
(3)組織運営や経理について適正であるか
などの8項目から判断し、国税庁が認定した法人に税制上の優遇措置が認められる制度です。
パブリックサポートテストとは、「一般市民からの支援度を審査する」ものです。
つまり、認定NPO法人制度は、公益性が高いかどうかを「一般市民から支援されている度合いで審査しよう」というのが基本的なスタンスです。
そして、一般市民からの支援度についての基本となる考えは、「収入のうちに寄付金の占める割合が高いかどうか」で判断します。
認定NPO法人制度は、公益性を市民自身の支援の度合いという、収入の面から判断しているわけです。
一方、公益社団法人は、公益性が高いかどうかの判断として
(1)公益目的事業が主たる事業であるか
(2)公益目的事業比率が50%以上であるか
(3)公益目的事業の収入がその実施に要する適正な費用を超えていないか
(4)遊休財産額が1年間の公益目的事業の実施費用に準ずる額を超えていないか
(5)公益目的事業を行うための経理的基礎や技術的能力があるか
など18項目の基準が掲げられています。
そして、この基準に基づき、民間の有識者からなる公益認定等委員会が公益性の判断を行います。
公益目的事業とは、学術、技芸、慈善その他の23に掲げる事業に該当するものであって、不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するものをいいます。
しかし、これだけではとても抽象的なので、公益目的事業のチェックポイントが掲げられています。
調査研究、検査検定、資格認定、研修育成、表彰、助成、キャンペーン、展示会、資金貸付、債務保証、体験活動、施設の貸与、相談助言など、それぞれの事業ごとにどのような手法で、どのような基準で、どのように広く一般に公開して活動を行い、どれくらい社会に貢献しているかが問われます。
つまり、公益社団法人は、公益性が高いかどうかを、不特定多数の人たちに便益を与えているか、という活動面(支出面)からチェックしています(パブリックベネフィットテスト)。
認定NPO法人⇒⇒収入面から公益性を判断(パブリックサポートテスト)
公益社団法人⇒⇒活動面(支出面)から公益性を判断(パブリックベネフィットテスト)